小論文対策講座
~扱う問題~
次の文章は、日本の食料と農業について述べたものである。この文章を読むとともに、図1~図3を見て、あとの問いに答えなさい。(*のついている言葉には、文章のあとに[注]がある。)
平成23年度の日本の食料自給率(*カロリーベース)は39%で、前年度に続き2年連続で40%割れとなった。政府が掲げる平成23年度の食料自給率50%の目標は、改善されない食料自給率の現状に加えて、東日本大震災の影響により、その達成がさらに厳しいものとなった。日本の食料自給率は先進国の中でも低く、食料の多くを輸入に頼っている。世界的には、中国やインドなど途上国の人口増加による食料需要の増大、トウモロコシやサトウキビなどバイオ燃料用農作物需要の増加、農業用地の減少、温暖化うあ異常気象などが農作物の生育に及ぼす影響などにより、食料供給力不足が懸念され、日本の食料安全保障の不安要素にもなっている。
日本の農業が抱える産業構造上の問題は、労働力の減少、高齢化、後継者不足などであり、依然として深刻な水準にある。平成23年の農業従事者数は4207(千人)で、減少を続けている。高齢化に関しては、平成23年の農業就業人口に占める65歳以上の割合は61%で、依然として60%を超える高い水準にとどまっている。それにつれて農業所得は減少を続け、耕作放棄地面積が増加を続けている。
[注]
カロリーベース:その食料に含まれるカロリーを用いて計算した食料自給率の値。
耕作放棄地:以前耕地であったもので、過去1年以上作付けされず、今後数年も作付けする考えのない土地。
問1 上の文章を参考にして、日本の食料自給率の特徴を図1と図2から読み取り、180~200字で説明しなさい。
問2 日本の食料自給率を引き上げるために、これからあなたに何ができるか、図3を見て、あなたの考えるところを360~400字で説明しなさい。その際、あなたの考えの根拠とした箇所を明確にすること。
(日比谷)
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